リアル路線のサッカー漫画で、新加入のFWが上手さをアピールしようとマルセイユルーレットをして、主人公に「はたけ!」と怒られるシーンがあります。

はたかないといけない場ではたかなければ停滞してビルドアップできません。

上手い人はドリブルもできますが、はたくことも多い。

「はたく」というのはサッカーの俗語ですが、「すぐにパスを出す」ということ。

鳥かごの練習で最小のタッチ数でパス回しをしますが、あのパスのイメージです。

はたくところではたかないと、ボールを運べない、プレスに捕まる、ボールを奪われやすくなります。

フットサル同好会にはいろいろなカテゴリーがあり、日によってレベルもバラバラです。

レベルが変動するので、たくさんのことが学べるのですが、ゲームの質を向上させるには「はたく」ことが重要だと実感できます。

もちろん個人技も重要ですが、はたけばすぐにボールを運べるのに、不要なドリブルをしてリスクとリターンがあっていないことがよくあります。

例えば自陣のゴール前でボールを持った時、両サイドに下がってきた味方へすぐにはたかず、正面の敵DFと1対1をする。

ボールを奪われれば、すぐに失点のリスク。

運良くドリブルで1人抜けても後列に3人敵が残っています。

一瞬だけ4対3の数的優位を作れますが、自陣なのでシュートチャンスもなし。

全くリスクとリターンが合っていないのですが、これで失点するケースを何度も見ました。

小さい子供が多く、一番レベルが低いカテゴリーの[低学年mix]でははたくことが一番少ない。

大人や一部のサッカーIQの高い上手な子供ははたけますが、そうじゃない子ははたかないので、頻繁に危険な場所でボールを奪われてすぐ失点します。

はたけないのはボールキープと正面の敵に夢中になって視野が狭く、サイドのパスコースが見えていないことが多い。

無理に縦へのドリブルや浮き球を入れなくても横にはたけば解決することがほとんどなのですが、正面の敵に焦ってはたけず、ボールを失うビギナーをよく見ます(自分もそうです(-_-;))

フットサル同好会のようなエンジョイ系は、競技系と違うので、好きなようにやっても「はたけ!」と怒られません。

でもみんなで楽しむために楽しいゲームになった方がよい。

はたくべきところではたかない人ばかりになったゲームは酷いものです。

昔、人がぜんぜん集まらない個人参加フットサルがあって、平日の昼間から何度も「参加できませんか?」とスタッフから電話がかかってきました。

なぜそんなに人が集まらないのか?

いろいろ理由はあったのでしょうが、そこのフットサルは、若い上級者のスタッフ同士がお客さんを無視してドリブル対決ばかりしてました。

スタッフ同士はゲラゲラ笑い合いながら激しく1対1して、絶対にはたかない。

お客さんは自分達にパスが来ないとしらけて足を止めています。

はたくことのゲーム感覚はとても大切。

フットサル同好会で[低学年mix]から[一般]のカテゴリーに上がってきた子は70~80人くらいはいたと思いますが、大人にまじって大人のゲーム展開にばっちり適応できてる子は5~6人ほどしかいません。

適応してる子は皆上手に「はたく」。

以前、フットサル合宿をした時にコーチが味方が3列に並んで、どこにパスを出すかを声をかけあうという練習がありました。

これは「おとすか前に入れるか」の判断がメインの練習でしたが、「はたく」練習でもあります。

皆が練習の意義をよく理解してゲームでも実践していたので、とても大人びた内容で高いレベルになったのを記憶しています。

また合宿してくれないものでしょうか・・・

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