サッカーのポジションは誰でも知っていますが、フットサルのポジションを知っている方は意外に少ないです。

よくフットサルをやっている常連でも

「フットサルのポジションの名称はひとつも知らない」

「フットサルのプロの試合は見たことがない」

サッカーをガッツリやってきた方でもそのケースが多いのが驚きでした。

サッカー経験者は自然にゲームができるので調べたりしないようですね。

逆に私は勉強しました。サッカーの経歴がないので、どうもゲームについていけない。

ゲーム中にどこにポジション取りをすればよいのかわからなかったのです。

まずポジショニングを学ばねばなるまいと公式戦を見たり、ポジションの役割などを覚えました。

ゴレイロ(キーパー)以外の4人のポジションは上記のようにダイヤモンド形になるかボックスになるのが一般的。

『フィクソ』・・・サッカーのセンターバックとトップ下をかねたような司令塔ポジション。

『アラ』・・・右と左のサイドハーフ。

『ピヴォ』・・・センターフォワード。くさびに入る。

最初にエンジョイのフットサルを始めて気づいたのは上手い人ほどフィクソをこなすということです。

フットサルは4人全員が攻撃と守備を担当するので、もちろん全部のポジションが重要ですが、フィクソはとにかく難しい!

大学でフットサルをやってたメンバーも『フットサルはフィクソが全てだよ』と断言してました。

プロの試合ではエイトやスイッチという戦術が繰り返されるので、フィクソの位置は左右の2人のアラと頻繁に入れ替わります。

だからフィクソの負担は分散されますが、私たちがフットサル同好会でやっているようなエンジョイではこうはいきません。

フィクソの位置に入ったらゲームが終わるまでフィクソをこなすしかない。

そしてフィクソが上手く機能しなければ、そのチームはボコボコにやられます(汗

具体的に言うとキーパーから出されたボールをフィクソが受けて、ドリブルで運んで左右のどちらかのアラかゴール前にいるピヴォに縦パスを出さなければいけないのですが・・・


この時、もしフィクソがミスしてボールを取られるとどうなるか?

上記のポジション表を見てもわかるようにフィクソの後ろをカバーしてくれるフィールドプレーヤーはいません。

即失点につながります。

逆に1列目のピヴォはゴール前でパスを受ける時、前後左右から囲まれる難しいポジションで、ボールを失うことが多いのですが、奪われても1.5列目のアラや2列目のフィクソがカバーしてくれます。

右と左のアラもサイドの仕掛けが失敗して奪われても後ろのフィクソがカバーしてくれます。

お分かりでしょうか?

フィクソは前のピヴォが奪われても右のアラが奪われても左のアラが奪われても全部尻ぬぐいです><

アンカーの役割があるわけですが、受け持つ面積が前後左右に一番広くてとにかくキツイ。

しかも自分が失敗すればジエンド。

運動量も技術もいるポジションなんです。

よく走れない方や疲れた方や初心者の方が上がるのを遠慮して、ゴール前のフィクソの位置に留まる光景を見ます。


これはかなり迷惑になってしまいます。

野球で例えると捕球も送球も下手な人がショートを守るようなものだからです。



私見ですが、フットサルのドリブルは3つのポジションに対応して3種類あると思います。

『ピヴォのドリブル』

・相手を背中に背負って足裏で受けて前を向くドリブル。

囲まれてもとられないキープ力とシュートを選択肢に入れたドリブル。


『アラのドリブル』

・サイドで仕掛けるスピード重視のドリブル。中のピヴォへのクロスやカットインが選択肢。


上記2つのドリブルは攻撃的でボールを失う確率は高いですが、得点に直結するチャレンジでフィクソほどのプレッシャーはありません。

つまり気軽にできるんですよ。

失敗してもフィクソがカバーしてくれますし(笑)


では気軽にできないフィクソのドリブルは??

『フィクソのドリブル』

絶対に取られてはいけないドリブル。

フィクソのドリブルは後ろにボールを下げにくく、孤独で高い危険をかいくぐる技術が要求されます。

そのプレッシャーの中でパスコースが見つかるまでキープし続けなければいけません。

上記の他の2つのドリブルは、厳しい時は後ろのフィクソへパスを出して仕切り直しができます。

でもフィクソはそれができない。

この違いは大きいです。


他の3人がマークを外してもらいに来てくれればいいですが、相手のプレスが強いと、パスコースがないまま行き詰ることがよくあります。

そして自陣で奪われて失点。

ボールを敵陣まで運べないまま失点の繰り返し。

これはフィクソができる人がいない、他のフォローがされていないときに顕著です。


エンジョイミックスフットサルの面白いところは全員のレベルがバラバラで、チームがランダムに変わること。


フィクソができる上級者と同じチームに入ると楽です。

労せずボールが運ばれて上質のパスが供給される。


ところがそうじゃないチームに入るとどうなるか?

攻撃も守備もとにかく大変です。


フットサル経験者はフィクソが大変なのをよくわかっているので、フィクソができないメンバーばかりになった時・・・


みんながフィクソのポジションから逃げて上がります(笑)


しぶしぶ誰かがフィクソをやるけど、ディフェンスが強いと押し込まれます。

見てられん、と自然に代わってもらえますが、また上手くいかない。

フィクソに入った仲間が疲労していくのを見てフィクソを代わりますが失敗のくりかえし。

難なくフィクソができる人は本当にすごいです。

フィクソにはキーパーからも左右のアラからも前のピヴォからもどんどんパスが来ます。

(こっちはいけない。いったん戻すわ)

(こっちも無理。頼んだ。バックパス)

みんながフィクソを頼ります。

フィクソはボールに一番触れるポジションでもあります。

フットサル同好会で700人くらい見てきましたが、フィクソがキッチリできる人は10%もいないと思います。


上手いドリブラーでもアラタイプだったり、ピヴォ系だったりするし、ボールを持ちすぎても上手くいかないのがフィクソなので、そつなくこなせる人は本当に少ないんですね。


苦手意識もありますが、同時にあこがれでもあるフィクソ。


逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ。

逃げずにフィクソにチャレンジしてみよう。

フィクソのプレーができるようになったらすごい成長や。


そう思ってフィクソの位置にいると

「上がって!上がって!」


そう言われます(‘_’)


これは前の攻撃をゆずってくれているわけではありません。

(下手くそがフィクソに居ると邪魔だ。どけ!)

そう言われているわけですwww


ピヴォも難しいポジションなのでサイドのアラへ逃げます。


「いつもサイドに追いやられているね」


そう笑われます。




※注 アラももちろん簡単なポジションではないです。

どこに逃げればいいのでしょう?

安住の地はないのか?


sandafutsal

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