子供の頃、サッカー漫画でヒールリフトでディフェンダーを置き去りにするシーンがよくありました。

現実には無理だろ?そう思ってましたが、大人になってエンジョイのフットサルをはじめてそうでもないことがわかりました。

ファンタジスタたちがけっこうヒールリフトで華麗に抜くんですよ。

自分も何度も何度も抜かれてはじめてわかりました。

意外に食らう!

対処できないことが多い!

なんせこんな大技のことまで考えてませんからね。いざやられてボールが頭上を越えて、振り返ったらもう走り込まれてるわけです。

面食らってしまってワンテンポ遅れるともうだめ。

これまで十数回はヒールリフトで抜かれたと思います。

他にも被害にあわれた方々もたくさん見てます。

「ヒールリフト被害者の会」を立ち上げて集団訴訟すべきではないか?と思うくらい大勢が犠牲になってます。

うちのメンバーで使ってくるのは4~5人います。

ヒールリフトで抜かれるとまた抜き食らうのと同じくらい悔しいので対策を考えました。

対策にはまず技の研究から。自分でも試してみることが大事です。

ヒールリフトの動画を見たり、使い手たちにアドバイスを受けました。

まずおおまかに分けるとヒールリフトは3種類の上げ方があります。

A 軸足のインサイドに逆足のインサイドでこすり上げて片足で上げる

B 両足のインサイドで挟んで両足で上げる

C かかとに乗せて上げる(2段階式でかかとで蹴り上げる方式も)

ほとんどの人はAタイプで上げてます。Bタイプはネイマールのやり方。Cタイプは難易度が高く、まず見ないです。

対策や取得を考える上でCは無視してAとBの違いを理解しておくと役に立ちます。

まずBは止まったボールを上げるのにやりやすい方式です。

ネイマールもボールを止めて足を止めたDFと対峙した状態から使います。

この方式は上半身を前に倒して後から腰をひねりながらボールを上げるので、予備動作が大きい。

まず上半身を大きく倒すことから始まるので、この予備動作を見たら要注意。

そしてこのBタイプは、動いているボールを両足で挟むのは難しいので、ドリブル途中からは発動しにくい。

不自然な距離でボールを止めた時が警戒のポイントです。

そして一番メジャーな問題のAタイプ。

これはBと違ってドリブルで転がしている方が上げやすいのが特徴。

Bとは逆で静止しているボールを上げる方が難しかったりします。

こちらのやっかいなのはドリブル途中から発動できて、予備動作が小さいこと。

インサイドで軸足にこすり上げたのが見えた瞬間にはもうボールが頭上に上がっています。

走り込む相手に体を入れるか、高度が低い場合はヘディングで止めるくらいしか思いつきません。

こちらの頭上ギリギリを完璧な高さで上げられるとお手上げです。

ヒールリフトの難点は、ボールを上げすぎると失敗するし、高さが足りなくても取られるところです。

私も実戦で試したことがありますが、ボールが上がりすぎて、相手DFを越えてさらに後ろのDFに取られました(笑)

またボールが上がりすぎると本人もボールを見失って、すばやく落下地点に走り込めずに抜きされないことも。

なんせ自分の背後の死角からボールが上がる技ですからね。

毎回、ちょうどよい高さでヒールリフトを成功させてるテクニシャンたちに「見えないのにどうして高さが調整できるの?」と尋ねました。

ボールを挟んで上げる時の感覚でどのくらい上がるかわかるそうです。

その感覚でだいたいどこにボールが落ちるかわかるので、そのまま見切り発車で走り込むのだとか。

うーーーん。

やってみるとわかりますがよくこんな難しいことやってますよね。

ヒールリフトを出す間合いも重要で、DFが寄っている時に出すと失敗します。

私がAタイプのヒールリフトを実戦で試した時のことです。

うまくボールがはさめて好感触で上がって(よし!成功か)と思いました。

しかしDFとの距離が近すぎて、上がったボールが相手の顔面に当たりました(笑)

相手の頭上を通す技のシャペウもそうですが、どんなに理想的な角度と高さでボールを上げても、DFが接近してると上半身や顔に当たってしまいます。

この間合いの見極めが難しい。

逆に言えばヒールリフトを対策するには間合いに注意すること。

特定の間合いでしか成功しないわけですから、その間合いを作らせないように、接近するか、距離をとること。

これも自分でヒールリフトを試さないとわからないポイントですね。

うちでよくヒールリフトを成功させてる選抜メンバーが最近ヒールリフトをしていないなと思ってなぜか聞きました。

すると対戦チームにもうバレてて通じないとの答えが。

何度も見せるとタイミングや間合いが読まれてしまうようで、出しにくくなったようです。

ヒールリフトはギャラリーを沸かせるのでこれからもやってほしいところです。

でも犠牲者にはなりたくない><

最後にこれまでたくさん見たヒールリフトの中で特にすごかった2つのヒールリフトを記述します。

1つ目は王子Aの華麗なるヒールリフト。

なんとキーパーとの1対1でヒールリフトでそのままゴール。

手を使うキーパーが届かない高さにボールを上げるのは至難の技ですよね。

さすが三大王子のひとりに数えられるだけのことはあるぜ。

もうひとつはヒールリフト対策の神業でした。

やったのは四天王C。

相手が完璧な高さのヒールリフトを仕掛けました。

振り向いて追いかけても置き去りにされる。

体も入れられない。

ジャンプヘディングも届かない絶妙な高さ。

ちょうどCの真後ろの完璧な位置がボールの落下地点。相手はすぐに走り込んでました。

守備側のCはどんな対応をしたか?

なんと振り向かずに背後に落ちるボールをヒールキックで上げ返したんです!

ヒールリフトがヒールリフトで返されたような構図。

仕掛けた相手も周囲の全員も「はぁああ!?」とたまげました。

呆然とする相手をよそにボールの落下地点に走り込んで何事もなかったようにドリブルを開始するC。

さすが四天王と言わ(以下略

もし動画撮ってればかなりの再生回数稼げたでしょうね。

ふつう、ヒールリフトをされたらまず振り向いてしまう。

反射的に上空のボールを目で追ってから追いかけても、先に走り出してる相手に遅れるのが常です。

その条件反射をせずにノールックでヒールキックを選択するなんて!

自分もヒールリフトでよく相手を抜けるからこそできる対策なんでしょうね。

そんな大それた発想自体が出てこないし、やっても成功しないでしょう。

人生で二度と見られないであろうオモロいものをおがめました。

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