フットサル同好会の[低学年mix]は小学生低学年以外も参加可能で、大人だけの参加や小学生高学年や中学生も参加OKです。
小学生低学年に配慮してくれる人ならどの年齢でも参加大歓迎。
小学生低学年だけでゲームをするよりも高学年や大人が入ることでボールがまわり、ゲームの面白みが上がります。
子供たちは年上のプレーを体験して吸収できる。
毎回、メンバーの年齢層も変わるのでゲームの質も千差万別。
ナイスゲームの時があればそうじゃない時も。
そうじゃない時は「ヘイヘイボーイズ」が増殖した時。
センターサークル周辺やゴール前に立ち止まり、一切動かずに「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」
子供たちみんなでボール要求。
ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!
そこで呼んでもパス通らんやろ(-_-;)
ボールを受けられない場所に立ち止まってセミのように連呼。
「ヘイヘイボーイズひどいっすね」
大人のあきれたつぶやきからこの呼び名がつきました。
今回のテーマは「脱ヘイヘイボーイズ」。
ヘイヘイボーイズは練習にならないばかりか、伝染してだらけます。
ヘイヘイボーイズになりやすい子は低学年だけでなく、高学年にもいます。
実は大人のプレーがヘイヘイボーイズを生んでいることもあるのです。
ある日、私がパスを出したいところに上手く走り込んだ少年Aに縦パスを送りました。
すると私の横で止まって「ヘイ!ヘイ!」呼んでいた少年Bにこう言われました。
「ほんまにAのことが好きやなぁ」
自分にパスをくれないのは自分よりあいつのことが好きやからやろ?と不満顔。
「違う。Aがよいところに行ったからや」
横の近くにパスするより、ゴールに近づく縦へ出した方が決定機になるし、何よりダラダラとボール要求しているヘイヘイボーイズには出さない方がよい。
さぼっている子よりがんばっている子が報われるべき。
キャンプにたとえてみましょう。
5人1組のチームにわかれて料理をして食べよう。
ぼくは水をくんでくるよ。ぼくは食材を洗うよ。ぼくは火を起こすよ。
5人がそれぞれ役割を分担して料理して食べる目標に向かう。
その中で何もしないで座ったまま「ヘイ!ヘイ!はやくメシを運んで来い!」
と要求する子がいたらどうですか?
そのひとりが何もしないので、そのチームは他のチームより遅れます。
他の4人を苦労させます。やっと遅れてできた料理をその怠け者まで運んでやりたい?
やりたくないですよね。食いたいならお前も手伝え!となる。
何もしないならお前にはやりたくないと他の子が思うのが自然です。
小学生の練習を見る機会がありました。
ヘイヘイボーイズのひとりがちょうどミニゲームをやっていました。
悲惨なことになっていました。
運動量が少なく、よい位置に走り込まない。
ヘイ!ヘイ!とボール要求しますが、仲間にガン無視されてる。
たまに運よくフリーになっても仲間はそこに出さない。
(こいつに出すなら他の選択肢)とドリブルやマイナスのパスでしのいでました。
本人はふてくされてさらに動かなくなる。
ボールに触れないのは相手がパスを出さないからじゃない。
自分がパスをもらえないようなことをしているからです。
それに気づいてほしいところですが、わからない子は言われてもなかなかわからず、わかる子は言われなくても自然にやっているのが往々です。
フットサル同好会の[低学年mix]では大人や上級生はシュートをせずに低学年にパスします。
だからヘイヘイボーイズになってもボールは来ます。
だからよけいにヘイヘイボーイズが悪化する面があります。
ヘイヘイボーイズは攻守で走らず、真ん中か前線に立ち止まる習性があります。
サイドを使えない。小走りでの省エネ移動も身についていません。
仲間との距離感が悪い。広がらないで団子になる。
そのヘイヘイボーイズのパス要求に応えてしまうとどうなるか?
団子になっている中央はさらに団子になってしまう。
キーパーの大人が前線で待っているヘイヘイボーイズにロングスローをするのも悪手。
ヘイヘイボーイズはゴール前に張り付いたままになります。
次も安易にボールが来ると思ってしまう。
ですからフットサルやサッカーの上手い大人はヘイヘイボーイズが動かざるを得ないような状況を作ります。
至近距離で立ち止まってパス要求している子は無視してドリブルで上がる。
サイドチェンジのパスを出してその有用性を実感させる。
動いている子にしかパスを出さない。
ヘイ!ヘイ!ヘイ!しつこく呼ばれても状況を見てためる。
ドリブルしながらスペースを指さして指示を出す。
[低学年mix]で重要なポイントは適度な距離感のパスをすること。
この学年の子たちはロングボールの処理ができません。
キーパーからのオーバースローやインフロントキックでのロングパスはとれません。
だからキーパーからボールを出す時はサイドに開いた大人に転がして渡す。
これはすごく重要です。
大人はそこから低学年にパスをしますのでビルドアップの形ができていく。
中央でヘイヘイヘイ呼んでいるヘイヘイボーイズに浮き球を投げるのはよくないです。
ほぼ団子になってボールロス。
とられてすぐにシュート。キーパーがまたヘイヘイボーイズに投げて同じことのくり返し。
ロングスローの応酬になって中盤がスカスカになって足を止めてしまう。
これは大人のプレーでヘイヘイボーイズを増長させてしまう例です。
まずキーパーから大人にアンダースローで転がして出せば落ち着きます。
受けた大人がサイドに広がるので、ヘイヘイボーイズの団子も自然と解体されやすい。
私もフットサルをはじめたばかりの頃は、子供にヘイ!と呼ばれるとすぐにパスしてました。
そのパスがあまりよくないパスだと子供たちの動きも悪くなっていきます。
他の上手な大人は子供のヘイヘイ!のパス要求を無視する場合があることに気づきました。
よくないところにパスしない。
よいところにパスする。
毎回、上手い大人が選んだ選択肢は「おお!そうするのか!」とうならされる内容です。
その内容は子供たちの質を上げるものでした。
自然にゲームもよくなっていく。
「大人と一緒にやるのが一番上手くなる」
合宿をやってくれたコーチの言葉です。
フットサル同好会は遊びです。
チームでもスクールでもないので上手くなることを目標とはしていませんが、楽しくやれば上手くなるし、上手くなろうと努力するのは楽しいこと。
遊びだけど真剣に。真剣だけどエンジョイで。
せっかくだから成長できる遊びをやりませんか?
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