ずいぶん前にホームでサッカー部の学生組VS社会人組で練習試合を組んだことがあります。

年齢がかなり離れているので旧世代VS新世代の構図。

社会人組は中年もいますし、喫煙者も多い。

現役引退して体力も落ちていますし、個人参加同士でチーム連携が難しい。

一方で新世代の学生組はチームメイトなので連携もバッチリ。

ビギナーの私は入れるレベルではないので、観戦とスコア記録に専念。

両軍の全員がフットサル同好会に個人参加してるので(学生組が有利かな?)と予想してました。

長時間ゲームを続ければ体力的にも学生組が優勢になるだろうと。

序盤は学生組が優勢に見えました。

ネイマールのような派手で魅せるテクニックを連発。

動きにキレがあってスピードがすごい。まさに新世代という感じ。

対して旧世代は運動量もスピードも控えめ。

クラシックなスタイルで落ち着いて対応。

素人目に見れば圧倒されているように見えますが、要所要所で新世代の攻撃を見切って反撃できている。

結果は4勝4敗1引き分けの互角の内容でした。

旧世代ベンチでの感想は以下の通りでした。

「上手い子たちやね。俺らの世代ではあんなテクなかった」

「プレーが新しいわ~」

「フィジカルは速いけど攻撃は遅いよね」

「あの子達の攻撃はわかるよな」

ん?

速いのに遅い??

攻撃がわかる?

プロのコーチも入っていたので、何かアドバイスして欲しいと頼まれたコーチは新世代組にこうアドバイスしました。

「ボールを持ったら常にパス、ドリブル、シュートの選択肢を持つこと」

その場ではなぜコーチがそう言ったのかわかりませんでした。

後にスコアを見直してベンチの感想やコーチのアドバイスがわかりました。

旧世代組はほぼ全員が得点しているのに対して、新世代組の得点は2人だけに偏っていたのです。

フットサルは全員攻撃、全員守備が基本です。

しかし新世代組はおそらくサッカー部のポジション通りに攻守を分担してプレーしてました。

試合の展開を思い起こすと新世代組で仕掛けるのは攻撃陣の2人だけ。

守備陣のメンバーはシュートレンジに入っても攻撃陣にパスばかり。

ビルドアップも攻撃陣のドリブルに頼ることが多く、守る側からすればとてもわかりやすい攻撃だったのです。

守備陣がカウンターを仕掛けられるところでボールをとっても「ヘイヘイ!」と後ろからボールを要求する攻撃陣に下げるシーンまであったほど。

(コーチはこれを指摘したかったのでは?)

攻撃陣以外のメンバーは、ボールを持った時にパスしか考えていない。

もし他のメンバーが攻撃陣2人に依存せず、 おとりに使ってパスと見せかけて自分で行くなど攻撃のパターンを増やせば旧世代組は防ぎきれなかったでしょう。

確かに新世代組の若者のフィジカルは速い。

でも攻撃の時に必ず2人のアタッカーを経由しようとするのでテンポが悪い。

ボールを持った時に自分が縦に行くより、頼れる仲間を探してしまうのです。

その点、旧世代組の攻撃はシンプルで速い。

フィジカルのスピードがあるわけではないのですが、全員の役割が柔軟に変化し、シュートまで最短で進みます。

ゴール前で全員が仕掛けてくるので、守る側からすれば絞りにくい。

もちろんレベルが高いとはいえあくまでエンジョイ試合ですので、お互い真剣に勝ちに行ったわけでもないでしょう。優劣が付いたわけではありません。

日本サッカーは日進月歩でどんどん速くて上手い新世代が台頭しています。

ところがいまだに日本最高のストライカーは釜本邦茂と言われます。

本人いわく「はたいて走ってパス受けたらもうシュートや」という旧世代のスタイルをフィジカルも技術もはるかに勝って見える新世代が越えられないのは興味深いものですね。

スポーツは常に旧世代と新世代の戦いです。

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